スタイリングとは

プラモデルのスタイリングは、既製品のモデルに独自の改造やディテールを加えることで、オリジナルの魅力を引き出す技術です。ここでは、部位の形状変更やディテールアップ、塗装技術、LEDによるライトアップなど、様々なスタイリングテクニックを紹介します。

部位を細くする・削る

プラモデルの一部を細くすることで、よりリアルなプロポーションを実現したり、独自のデザインを追求することができます。

• 道具: ヤスリ、ナイフ、紙やすり
• 手順:
  1. デザインを決める: 細くしたい部位のデザインを事前に決め、鉛筆などでマークを付けます。
  2. ナイフで削る: 大まかにナイフで削り、基本的な形を整えます。力を入れ過ぎないように注意しましょう。
  3. ヤスリを使う: 細かい部分をヤスリで滑らかに仕上げます。複数の粗さのヤスリを使うとより効果的です。
  4. 紙やすりで仕上げ: 最後に紙やすりで全体を滑らかにし、完璧な仕上がりにします。

部位を太くする

部位を太くすることで、より力強いデザインやユニークなプロポーションを実現します。

• 道具: パテ、プラ板、接着剤
• 手順:
  1. パテを使う: エポキシパテやポリエステルパテを使って、太くしたい部分に盛り付けます。乾燥時間を確認しましょう。
  2. 形を整える: パテが硬化した後、ナイフやヤスリで形を整えます。細部にこだわって仕上げましょう。
  3. プラ板を貼る: 必要に応じてプラ板を使ってさらにディテールを追加し、接着します。

部位を短くする・長くする

部位の長さを調整することで、モデル全体のバランスを変更し、新たなスタイルを作り出すことができます。

• 道具: ノコギリ、プラ棒、接着剤
• 手順:
  1. 短くする場合:
     1. ノコギリで切断: 必要な長さを決め、慎重にノコギリで切断します。切断面が滑らかになるように注意します。
     2. 切断面を整える: ヤスリや紙やすりで切断面を滑らかに整えます。
  2. 長くする場合:
     1. プラ棒を用意: 必要な長さのプラ棒を切り出します。径が合うように選びましょう。
     2. 接着: 切断した部位にプラ棒を接着し、しっかりと固定します。接着部分が強固になるように工夫します。
     3. 整形: 接着部分をヤスリやナイフで整形し、全体のバランスを取ります。

形を変更する

プラモデルの部位の形を変更することで、独自のデザインや特定のシーンに合わせたリアルなディテールを表現できます。

• 道具: パテ、プラ板、熱源（ドライヤーやお湯）
• 手順:
  1. パテで形を変更: パテを使用して、形を変更したい部分に盛り付けます。乾燥後に形を整えます。
  2. プラ板を加工: プラ板を切り出し、熱源で温めて柔らかくし、希望の形に曲げます。冷却して固まるとその形になります。
  3. 接着: 形を変更した部位をプラモデル本体に接着します。接着部分が目立たないように仕上げます。

その他のスタイリングテクニック

さらに高度なスタイリング技術を活用することで、より魅力的でリアルなプラモデルを作成できます。

• スジ彫り
  • 道具: スジ彫り用ツール、ラインチゼル、ガイドテープ
  • 手順:
    1. ガイドテープを貼る: 彫りたい部分に沿ってガイドテープを貼ります。
    2. スジ彫りツールで彫る: ガイドテープに沿ってスジ彫り用ツールで彫ります。軽い力で何度も繰り返し彫るのがコツです。
    3. 仕上げ: 紙やすりやヤスリで表面を滑らかに仕上げます。
• プラ板ディテールアップ
  • 道具: プラ板、ナイフ、接着剤、ヤスリ
  • 手順:
    1. デザインを決める: 追加したいディテールのデザインを考え、プラ板に描きます。
    2. プラ板を切り出す: ナイフでプラ板を切り出します。必要に応じて形を整えます。
    3. 接着: プラ板をモデルに接着し、ヤスリで整形します。
• ケーブルや配管の追加
  • 道具: 鉄線、プラパイプ、エナメル線、接着剤
  • 手順:
    1. 鉄線やプラパイプを用意: 必要な長さに切り出します。
    2. 形を整える: 配管やケーブルの形を整え、モデルに合わせます。
    3. 接着: 接着剤で固定します。自然な配線を心掛けましょう。
• 塗装によるカスタマイズ
  • 道具: エアブラシ、塗料、マスキングテープ、筆
  • 手順:
    1. ベースカラー: 全体にベースカラーを塗布します。
    2. シャドウとハイライト: エアブラシでシャドウとハイライトを加え、立体感を出します。
    3. デカールの追加: デカールを貼り付け、ディテールを追加します。
    4. ウェザリング: ウェザリングで使用感を演出します。ウォッシングやドライブラシなどの技法を使います。
• バーニアやスラスターのディテールアップ
  • 道具: メタルパーツ、バーニアパーツ、接着剤
  • 手順:
    1. パーツの用意: メタルパーツやバーニアパーツを準備します。
    2. 取り付け位置の確認: 取り付ける位置を確認し、穴を開けます。
    3. 接着: 接着剤でしっかりと固定します。
• 自作パーツの制作
  • 道具: エポキシパテ、プラ棒、ナイフ、ヤスリ
  • 手順:
    1. エポキシパテで形を作る: エポキシパテを使って自作パーツを成形します。
    2. 硬化後に整形: 硬化後にナイフやヤスリで細部を整形します。
    3. 塗装: 完成した自作パーツを塗装し、モデルに組み込む。
• LEDを使ったライトアップ
  • 道具: LED、電池、スイッチ、配線工具
  • 手順:
    1. LEDの配置を決める: 光らせたい部分にLEDを配置します。
    2. 配線: LEDを配線し、電池やスイッチと接続します。
    3. 組み込み: LEDをモデルに組み込み、動作を確認します。

スタイリングを使った作品例