RX-93 νガンダムとは
νガンダムの概要
νガンダムは、アムロ・レイが自らの専用機として基礎設計に関わり、アナハイム・エレクトロニクス社フォン・ブラウン工場で開発された地球連邦軍の試作型モビルスーツで、ロンド・ベル隊のフラッグシップ機として知られています。このガンダムタイプは、ニュータイプ専用機として初めてフルスペックのサイコミュシステムとフィン・ファンネルを装備し、敵NTの脳波を増幅して受信することで迅速な対処が可能な高度な技術を有しています。
νガンダムの開発は、これまでのガンダムタイプのデータを基に、アムロの豊富な実戦経験を反映させた平均値を取り入れる手法で行われました。また、量産化を視野に入れ、規格品や容易に調達可能な資材を多用することで、RX-93という制式番号と開発費を確保しています。
νガンダムは、Ζ計画で開発された機体のような合体・変形機構を排除し、汎用性や信頼性、耐久性に重点を置いた設計を採用しています。戦争の長期化を見据えた整備性の向上と機体のアップデートを容易にするため、ムーバブルフレーム構造を利用し、ユニット化を図っています。その結果、構造は単純かつ堅牢で、実戦データの即時反映が可能となりました。
νガンダムのボディは、RX-78 ガンダムの基本構造を継承しつつ、サイコミュデバイスなどの附帯機能を搭載しています。センサー類にはアナハイム独自のバイオセンサーやインコムデバイスの技術が用いられ、Ζ系MSの部材も活用されています。腕部は標準以上の部材を使用し、脚部には高推力スラスターが追加されています。
開発過程で、コックピット周辺にはサイコフレームが搭載され、機体の軽量化にも貢献しました。この急な仕様変更が可能だったのは、構造的な余裕があったからです。
完成したνガンダムは、U.C.0093年時点で最強クラスの戦闘力を持ちながら、汎用性や信頼性にも優れた傑作機と評価されています。継戦能力も高く、長時間の戦闘にも耐えうる設計となっています。
設計・開発は3ヶ月という短期間で行われ、アムロの深い知識とエンジニアたちの努力が結実しました。当初のトラブルも調整を重ねることで解消され、νガンダムはその後の戦闘で高いパフォーマンスを発揮しました。
νガンダムの登場作品・登場シーン・パイロットなど
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
初出作品。アムロ・レイ最後の搭乗機として同作の主役を務めている。 フォン・ブラウン工場にて調整を行っていたが、工場を訪れていたアムロが部隊から帰投命令を受けた事により軽装状態で強引に出撃。ロンド・ベル艦隊を攻撃していたレズン・シュナイダー率いるネオ・ジオン軍の部隊を撤退させている。後にフィン・ファンネル等の装備が完成するとロンデニオンに送られ、アクシズ降下作戦の阻止の為に実戦投入されてギラ・ドーガやギュネイ・ガスのヤクト・ドーガを撃破。クェス・エアのα・アジールも圧倒している。その後、シャア・アズナブルのサザビーと交戦して撃破し、地球へ落下するアクシズの後部をサイコフィールドを発生させながら押し返したが、アムロやシャアと共に行方不明となっている。この現象は後の作品において「アクシズ・ショック」と呼ばれ、地球連邦軍内でも伝説として語り継がれている。
νガンダム秘話 ネオ・ジオンの亡霊
パイロットはマサダ。左肩部には「M」のマーキングが施され、フィン・ファンネルも装備しているが彼はニュータイプではないのでただの飾りとなっている。 地球へと降下したヤクト・ドーガの調査を行っていたが、稼働不能を装っていた相手の攻撃を受けて致命傷を負う。しかし死の間際にマサダが1基だけフィン・ファンネルの稼働に成功し、ヤクト・ドーガを遠隔操作していた少女を撃っている。
GUNDAM EVOLVE
「EVOLVE 5」に登場。ハサウェイを撃墜したクェスと交戦状態に入り、説得しつつ相手をビーム・バリアで拘束しようとするも頑としてクェスから拒絶されてしまう。しかし、その最中、生きていたハサウェイの思念を感じ取った事でクェスが改心。そしてハサウェイの下へと向かうα・アジールを見届けた。