RX-75 ガンタンクとは
ガンタンクの概要
地球連邦軍がV作戦によって開発した「ガンタンク」は、初の成功例としてモビルスーツの歴史にその名を刻んでいます。この機体は、61式戦車の後継機RTX-44をベースに、ジオン軍のザクに対抗するための対MS兵器として再設計されました。その過程で、熱核融合炉やコアブロックシステムが組み込まれ、MSの動力系のテストベッドとしても機能しました。
ガンタンクは、V作戦に基づいて開発されたものの、脚部に履帯を有する陸戦兵器のような外観は、一般的なMSの印象とは異なります。この特異なデザインは、RTX-44の開発を担っていた「次世代MBT開発プロジェクト」がV作戦に統合された結果であり、開発当初の首脳部のMSに対する知識不足が影響しています。しかし、巨大な二足歩行兵器の技術的有効性が未検証だったため、実績のある技術を用いたこの形態には一定の利点がありました。
ガンタンクの脚部履帯ユニットは、従来の戦車と比較して非常識なほど巨大で、旧世紀のロケット打ち上げ台やアース・ムーバーの技術が流用されています。重力下では時速70kmで疾走する能力を持ち、本体前部のドーザーは射撃時の反動を軽減するアンカーとして機能します。
本体下部には姿勢制御バーニアが設けられており、重力下では主に母艦からの発着艦に使用されました。宇宙空間での活動も可能ですが、AMBACが行えないため、行動には制約があります。
ガンタンクの兵装は信頼度や整備性を重視し、実体弾を中心に採用されています。V作戦がビーム兵器の開発を前提としていたものの、新機軸の兵器群の信頼性が乏しいため、実体弾が善後策として採用されました。
コクピットは頭部と胸部の二箇所に設けられており、頭部側が火器管制、胸部側が機体制御を担います。後に頭部コクピットから全ての操作が可能となる改修が施されましたが、コアブロックシステムの搭載により上半身の旋回が不可能という欠点も有しています。
ガンタンクの登場作品・登場シーン・パイロットなど
機動戦士ガンダム
初登場作品。第1話~第2話にパーツ状態で初登場しジーンとデニムのザクIIにそのほとんどが破壊されてしまうも、辛うじて残った1機がホワイトベースに収容された。本格的に活躍するのは第3話からで、複座だった序盤はリュウ・ホセイとハヤト・コバヤシによる運用、単座に改修されてからは主にハヤト1人で運用された。 劇場版では地上でのみ運用され、ホワイトベースが再び宇宙に上がる際、新たに配備されたガンキャノンとの交代でジャブローに置かれた。
ガンダムメカニクス1
サンライズ監修の同資料本において、新たに型式番号「RX-75-4」が設定されており、RX-77、78と互換性を持たせるため、コアブロックシステムを組み込んだ最終モデルとされている。初期モデルとの違いとして装甲材にルナチタニウム合金が使われている事などが挙げられている。
機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles
連邦軍のプレイアブル機体として実装されている。漫画版では第1話でラリー・ラドリーが搭乗。カナダの湖での戦闘で、隊長のマット・ヒーリィが湖に誘い出した敵機を狙撃し戦闘を有利にした。